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事件別 事例と解説障害を持つ少年の重大事件

当事務所の弁護士が過去に扱った事例を、弁護活動の内容と結果は変えずに、事案を一部改変してご紹介します。

障害に理解を得て家庭裁判所へ移送

複数の被害者に刃物で大怪我を負わせたり、他人の小屋や車等に火をつける放火事件等をおこしたりしたA君が警察に逮捕され、鑑別所に収容されました。

鑑別所に入る前に実施された精神鑑定によってA君には発達の障害があることがわかりました。

そして鑑別所や調査官の調査結果によれば、長年、その障害に周囲が適切に対応してこなかったことが事件の原因となっていると考えられました。

そこで、付添人弁護士はA君について医療少年院に送致するように家庭裁判所に求めましたが、家庭裁判所は、事件の重大性と、それにも関わらずA君に反省の態度が乏しいこと等を理由にA君を大人と同じ刑事裁判を受けさせる検察官送致(逆送)決定をしました。

そこで、A君の弁護人は、裁判員裁判で、A君の両親やA君自身の話を裁判官・裁判員に聞いてもらうだけではなく、専門家である精神科医と臨床心理士にA君や両親との面会や検討をお願いし、その結果を法廷で証言してもらうことによって、A君の持つ障害の特性と、それが事件に及ぼした影響への理解を求めました。

その結果、裁判官と裁判員は、弁護人の主張通り、A君を専門的な治療教育が可能な施設に収容することが必要であると認め、事件を少年法55条に基づいて家庭裁判所へ移送することを決定しました。A君は、その後、家庭裁判所の決定により医療少年院(現在の第三種少年院)に収容されました。

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