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はじめにどうやって弁護士を選ぶか

直接弁護士と話して良い選択を

昔と異なり、弁護士によるインターネットの広告が盛んに行われている現在では、たとえ知人の紹介などがなくても、自分や家族のために刑事事件を引き受けてくれる弁護人を探すことは容易になりました。しかし、刑事事件では、被疑者・被告人となった方が刑罰を受けるかどうか、それによって「自由」や、場合によってはその方の「人生そのもの」が奪われてしまうかどうかという極めて深刻な問題が取り扱われます。したがって、広告の宣伝文句だけを鵜呑みにしてよく考えずに弁護人を選ぶと、場合によっては後悔することになりかねません。

確かに、警察に逮捕されたという緊急事態では、焦る気持ちから一刻も早く弁護人を依頼したいと思うのは当然です。また、不当な取り調べがされることを防いだり、1日も早い身体拘束からの解放を実現したりするためには、早く弁護人がつくに越したことはありません。しかし、一度依頼した弁護人を交代することには時間的・経済的なロスが伴うことも事実です。安易に弁護人を選任した結果、かえって対応が後手に回ることになっては元も子もありません。

そのようなことにならないためには、最初に相談する段階で、弁護士に現在分かっている情報をできるだけ提供し、それに対する弁護人の見通しやアドバイスをよく聞くことが重要です。一般的に言って、刑事弁護の経験が豊富な弁護士ほど、ご家族などから「警察に接見に行ってほしい」等の相談を受けた最初の段階で、その後の弁護活動を念頭に、事件そのものだけでなく、最近の生活や家族の状況などの周辺的な事情についても話を聞こうとするはずです。弁護士による接見は、単なる「おつかい」や「メッセンジャー」ではなく、その後の最善の弁護活動に向けた「はじめの一歩」だからです。さらに、刑事弁護の経験の豊富な弁護士であれば、過去に同様の事件を取り扱った経験がどのくらいあるかということや、その時点での情報に基づく今後の見通しについても、率直に質問に答えてくれるはずです。

もちろん、弁護士になって日が浅い弁護士の場合には十分な経験がないのが通常です。しかし、そのような弁護士の場合には、弁護士になる前の司法修習生時代に受けた教育や、弁護士会等が実施している新人向けの研修などで、最新の刑事事件の実務について知識を得ている場合もありますから、一概に、ベテランの弁護士よりも刑事弁護人として劣っているとは言えません。特に、同じ事務所に刑事事件の経験豊富な弁護士が在籍している場合や、弁護士会の刑事事件関係の委員会などに所属して積極的に活動している弁護士であれば、経験不足を補って良い弁護活動をしてくれることが期待できるでしょう。

いずれにせよ、刑事事件の弁護人を選ぶときには、広告を鵜呑みにせず、弁護士との直接のコミュニケーションを大事にして、その弁護士が信頼のおける専門家といえるかどうかを、時には他の弁護士にも相談して比べるなどして見極めることが重要です。

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